はじめに

いまなぜISOとICTなのか
私は組織において品質管理の業務を中心に、ICTシステムとISOシステムに強い関わりを持ってきた。
その中でこの二つのシステムが組織力を高め、差別化を進めてゆく重要なポイントであると考え、システムの有効性と効率性そして妥当性を高めてゆくことを、自分のテーマとして取り組んできた。
システムとはISO(International Organization for Standardization)システムであり、ICT(Information and Communication Technology)のシステムである。
なぜ一見、関係のなさそうなこの二つのシステムが組織にとって重要なのであろうか
今まで考えられないような厳しい環境変化の中で、組織が継続的に発展し生き残ってゆくには、真のマネジメントが必要な時代となり、そのための組織運営管理には効率的で有効性の高く管理コストが最小限のシステムが求められている
この要求に応えることができるのがISOとICTの二つのシステムのコラボレーションといえる。
二つのシステムの役割は
ISOもICTも同じようにシステムを構築し、マネジメントを実施し管理をする仕組である。
同じ目的のために役割が異なっているだけである、お互いが補うことにより仕組みすなわちシステムは最大の効率と効果をあげることが可能となる。
ISOは組織を運営管理するためのマネジメントに関するやり方(ルール)を定義して運営改善してゆき、PDCAを回しそのシステムの結果を客観的な方法で検証してゆくことにより、顧客や社会からの信頼性を高めてゆくことを目指している。
ICTは要求内容から定義された内容に従って、決められた処理を正確にかつ短時間に情報を処理をして記録し、決められたアウトプットすることによって効率的な管理をすることである。
ISOがルールを定義し、ICTがその管理を行なうという考えがこの内容から考えられる。
すなわち、仕組のフレームワークをISOで考え、その管理はICTの仕組で実施する。
またマネジメントで計画したことを、ICTで監視・測定する、その情報を効率的に次の活動に展開させる。
組織を合理的に効率的にかつ正確に運営管理してゆくにはこの二つのシステムがコラボレーションできていなと最大限の効果とパフォーマンスを発揮すると考えられる。
二つのシステムの問題点は
しかし現状の組織における運用や実態ではISOもICTも組織で機能して効果をあげている事例は多くない。
その理由や原因はいろいろとあり、その内容と検証は本章で述べるが、最終的にいえることは、二つの機能がバラバラでありうまく噛み合っていない実情がその背景にある。
また効果的に運用されていない組織は、経営層や管理責任者がこの二つのシステムが理解ができないか、大きく関与していないことが多い。
これからは
大きな組織においては製造と管理との直間比率が逆転している傾向も見える
製造分野におけるコストダウンは積極的に実施されその内容は極限まで達していると言われている中、このまま、旧態然としたマネジメントや管理によりパフォーマンスが不足し、非効率のためにかかる多くの管理コストを放置することはもはや許されない状況である。
二つのシステムのコラボレーションによって作られる、有効で効率化されたシステム構築は勝ち残りをかけた企業戦略の中でもっとも効果のある方法であるといえる。
また、ISOとICTはもともと情報を明確にする、正しい情報を扱うという観点から作られたオープンで”見える化”のできた組織は、意欲あふれる活性化した組織は自律的に改善を進化させ、製造コストと管理コストを低減させる。