管理責任者の問題

 ISOはあくまで組織で最適した仕組みを構築し、運用して見直しを進めて改善してゆくことです
外部審査ではどのように(How)は教えていただけませんので、システムを構築するトップマネジメント、管理責任者などが改善の方向への道筋をつけてゆく必要があります
だれかに任せたままでは決して良い仕組みにはなりません
任せきりにすると良く二重化したシステムになっている場合がありますが、二重(ISOの仕組みと、現実の仕組み)の仕組みを作るのは最悪といえます

web02-08_image管理責任者の問題点
ISOシステムを活用して問題点を経営層に提供する意識が少ない この構築したシステムをいかに組織が有効に使うかは、管理責任者の大きな役割といえます
完璧なシステムはありえません、組織をどの方向にどのように導いていくか、 経営層とのコミュニケーションを図り組織のあるべき姿を明確にして、システムを維持していく必要があります
このあるべき姿に向かってあらゆるツールを使って活動することが必要で、このツールの中で効果の高いものが、内部監査とマネジメントレビューです
内部監査等で得られたあるべき姿と現状との差をマネジメントレビューに具体的な事例を基にしたエビデンスで経営層にインプットする義務があります
この事を事なかれ主義や形骸化した報告で手を抜いて実施するとISOマネジメントシステム全体があっという間に形骸化したものになってしまいます
審査で指摘が無いことを目標に維持管理している 経営層の意識にも問題はあるのですが、審査で指摘されないことが良い事と取り違えている組織が多くあリ、 指摘を受けることは管理責任者が有能でないと思っています
確かに指摘の内容によっては管理責任者が注意深くシステムを維持管理していなかった事にも責任がある場合もありますが、 完璧なシステムはありえません、組織のパフォーマンスを考え何にリソースを与えて効率と品質向上させるかが主目的であり 審査で指摘が無いことが目的ではないことはいうまでもありません
経営層の問題点
最近はISO9001:2000規格は経営に役に立たないといわれることが多く聞くことがありますが、役に立たなくさせているのは使い方に問題があるケースがほとんどです
トップマネジメントの多くはこのマネジメントシステムを自らの経営ツールと認識せず、ただISOを認証することが目的として、運用をすべて担当者に丸投げをしています
真に自らの組織を顧客の要求にこたえてブラッシュアップしていくには、規格で要求されていることは当たり前のことであり、出来ていることは当然であるという認識が必要です
トップマネジメントがこのような品質経営には興味が無く、またISOをツールとしても認識していない組織では、すぐにISOマネジメントシステムと実際の業務とは乖離し、 ISOのためのシステム維持となりダブルスタンダード(二重化システム)となって、 煩雑な業務と無意味な書類や帳票の作成に振り回されることになります
システムの管理責任者は、自分の組織を動かすことの出来る力量をもった要員を選任しなければなりません、建前だけの管理者の場合にはシステムが有効に機能していないケースが多くあります
これからのトップマネジメントは、ボトムアップの神輿に乗るだけであったり、過去の実績や慣習などに頼らず、自ら方針を立案して力強いリーダーシップを発揮して、組織をあるべき姿に導いていかなくては、グローバル化した競争に打ち勝っていくことはできません
トップマネジメントが組織をまとめてブラッシュアップさせていくには、このISOシステムは自組織を見つめなおし、強い仕組みは伸ばし、弱い仕組みを直していく良いツールとなって組織力を強化してゆきます