新しい品質管理活動の動き

日本における産業界の品質管理活動は1970年代から盛んになったQC活動によって、世界に冠たるメイドインジャパンを確立した
その活動は全員参加による統計的な手法を活用した改善活動であったが、現場第一線が主体であり、日本独特の強い現場力の基礎を構築した
しかしながら組織管理者及び経営者に対しての管理活動は方針管理手法などが存在したが、形骸化が激しく実にあるものとはなり得なかった
経営者は第一線が活動しておれば良いという考えが主流であり、多くはボトムアップの御輿経営に甘んじていた
品質管理活動はQCからTQCと変わってきても、活動内容はさほど変わらず、デミング賞の受賞のために大手組織はコストと人をつぎ込んだ
これらの活動によって品質管理とは何かという基礎が構築されたが、あまりにやらせ要素の強いQCサークルや診断のために、活動を停滞させたり停止する組織が多くなった
現場第一線は活動していても管理者や経営トップは具体的な活動に見切りを付けていた危機感からTQCはTQMと名前を変更して、新しいマネジメントの活動に変化させようと試みたが、今までの活動の整合性とマネジメント実施活動がスローガン的な手法のため活性化することにはなり得なかった


TQMに名称が変更された1995年頃から、海外進出している組織を中心に品質保証の規格ISO9001:1994が日本でも導入が盛んになってきた
ISOのマネジメントシステムはTQMと目指している方向は同じであるが、その方法が異なっている
TQMは製品品質を改善してゆく活動である、そのための多くのツールがあり継続的に製品や生産体制を改善してゆく
ISOは組織管理を体系的に構築して、組織管理活動の改善を目指している、その手法については要求事項にはなっておらず、組織が組織管理をするために必要な事項を”しなければならない(~Shall)”と規定している
組織管理であるから管理者や経営者が主体となって実施するトップダウンの仕組みといえる
ISOも世界的グローバルに活動する組織にとっては認証が条件となってきた
また日本においても官庁を中心に入札条件しようとする動きがあり、建設業界を中心に産業界においても急速に広がった
しかしISOも規格を中心とした認証は不要な文書化を増大させてしまった
当時のISO推進者やコンサルタントは規格を知っているが、組織経営を知っている人材は少なく、何でもかんでも記録と文書化を強要し形式化した仕組みを要求した
1994版の規格の内容にも問題があり2000版では大幅な変更があり、効率的で有効性の高いシステム構築を目指す内容となった
2008版ではさらにその考えが整理されパフォーマンス向上を目指す新しい規格への石杖となってきた
しかし、1994版時代のISOバルブは力量の不足した審査員やコンサルタントにより、多くの組織で無意味な文書化や記録の増大による書類の氾濫と、構築した仕組みの形骸化を招いて、多くの組織がISO認証を辞退することを招いた


品質管理活動を振り返ってみると、急激な拡大をした活動は優秀な指導者は推進者を育てる間もなく、その目指す手段が目的に変わってしまい、活動することや認証することが目的になってしまった
ISOで効率的で有効な組織管理体制を維持改善し、QCで製品や生産方式の維持改善を図るべきであるが、QCとISOのおのおの推進する人々は他の仕組みを軽視している
お互いが補完しあってどのような変化にも対応できる強い組織力となりうる


今これらの品質管理活動に新しい流れが出ようとしている「見える化」である
この「見える化」の概念はまだ確率されているものではないが、多くの組織で試行されて成果を上げてきている
製品製造に関わる管理と組織運営をする管理を「見える化」によって気づかせ、改善や是正を実施しなければならないように仕向ける自立的な活動といえる
「見える化」が進むと明らかに管理するためのリソースが減少され管理コストの大幅な減少となる
生産や組織運営に関わる管理コストが改善されるのである

ISO/TC176

TCとはTechnical Comitteeであり、ISOにおいて1979年に品質保証における標準化を目的としてつくられた専門委員会です
この専門委員会は規格の改定や、規格の公式解釈など実施しています
この委員会は三つの分科委員会がありますSC(Sub Comittee)

  • SC1:基本及び用語(ISO9000)
  • SC2:品質システム(ISO9001)
  • SC3:支援技術(ISO10015)