EMSにおける重要な要求事項一覧

EMS(Environmental Management System)の規格要求事項において文書化や記録を要求している一覧です
また、原文で~shall ensure と確実な実施を要求している条項と有効性に関する要求事項も重要ですので併せてリスト化してみます

No 条項タイトル100 文書化要求 記録要求 ~Shall ensure(確実に実施することを要求) 有効性の要求 その他
4. 環境マネジメントシステム要求事項
4.1 一般要求事項 ・・EMSを確立し,文書化し、実施し,継続的に改善し、・・・
・・組織は、そのEMSの適用範囲を定め、文書化すること
4.2 環境方針 e)文書化され,実行され,維持される。
4.3 計画
4.3.1 環境側面 ・・・組織はこの情報を文書化し、・・・ ・・・著しい環境側面を確実に考慮に入れること
4.3.2 法的及びその他の要求事項 ・・適用可能な法的要求事項・・その他の要求事項を確実に考慮に入れること
4.3.3 目的、目標及び実施計画 ・・・文書化された環境目的及び目標を設定し、・・・
4.4 実施及び運用
4.4.1 資源、役割、責任及び権限 ・・役割、責任及び権限が定め,文書化し、・・・ ・・資源を確実に利用できるように・・ ・・効果的なEMSを実施するために,役割、責任及び権限を定め・・
4.4.2 力量、教育・訓練及び自覚 (力量、その他の処置)これに伴う記録を保持すること ・・力量を持つことを確実にすること
4.4.3 コミュニケーション ・・その決定を文書化すること b)・・コミュニケーションについて受付、文書化し、・・
4.4.4 文書類 ・・文書には,次の事項を含めること
a)環境方針目的及び目標
b)EMSの適用範囲の記述
c)EMSの主要な要素、それらの相互作用の記述、・・関係する文書の参照
e)・・組織が必要と決定した,記録を含む文書
e)・・組織が必要と決定した,記録を含む文書
4.4.5 文書管理
4.4.6 運用管理 a)文書化された手順がないと・・・管理するために、文書化された手順を確立し、・・・
4.4.7 緊急事態への準備及び対応
4.5 点検
4.5.1 監視及び測定 ・・・目標との適合を監視するための情報の文書化を含めること ・・・これに伴う記録を保持すること ・・校正されたまた検証された監視及び測定機器が使用され維持されていることを確実にすること
4.5.2 順守評価 (法的要求事項、その他の要求事項) ・・定期的な評価の記録を残すこと
4.5.3 不適合並びに是正処置及び予防処置 d)とられた是正処置及び予防処置の結果を記録する ・・いかなる変更もEMS文書に確実に反映すること e)とられた是正処置及び予防処置の有効性をレビューする
4.5.4 記録の管理 ・・結果を実証するのに必要な記録を作成し、維持すること
4.5.5 内部監査 ・・監査の計画及び実施、結果の報告、並びにこれに伴う記録の保持に関する・・ ・・EMSの内部監査を確実に実施すること
・・監査プロセスの客観性及び公平性を確保すること
4.6 マネジメントレビュー ・・マネジメントレビューの記録は保持されること ・・EMSが・・かつ、有効であることを確実にするために

JAB公開討論会における有効性審査について

組織におけるパフォーマンスは成果を含む実施状況であり、有効性審査は適合性審査の一部であり付加価値審査のことではない
適合審査には逐条審査(ISO9001の条項ごとに、要求事項を満たしているかを判定する審査)と、QMSが有効に機能していることがその条件となるとされ、有効性審査の実施方法としては、方針及び目標の妥当性を確認し、達成状況とその活動のパフォーマンスを審査する
その内容は達成するために行なわれたプロセスを見ることが重要である

有効性の監査

今まで適合性の監査や審査にかたより、システムの有効性の監査は十分に実施されていなかった傾向がある
審査認証組織も2007年頃から有効性審査をする傾向にシフトしてきた。この原因はOutput Matterということが国際的に問題となり、組織のシステムの有効性が問題となりJABや経済産業省からも有効性審査への通達が出ている
具体的に有効性監査(審査)とはどのような方法なのであろうか

規格要求事項にある”有効性”を満足しているか
規格には有効性(Effective、Effectiveness、Efficiency、Effectively)の16カ所の要求があり、その項目についてどのような監査したか・・・ただこの監査は何が有効な成果かの評価が難しく不適合の指摘は難しい
計画された結果(目標)と実際の結果(パフォーマンス)との対比でシステムは有効か
目標が達成出来ないことは有効ではないが、このことがすぐ指摘には連動しない
なぜ有効な結果となり得ないのか原因を追求する視点で監査をする必要がある

  • 適切な目標設定であったか
  • 目標を達成するための方策は良かったのか、方策は計画されたか
  • 適切な経営資源(人、技術、設備・・)は提供されたのか
  • 目標設定への監視・測定(管理)は適切に実施されたか
  • 必要とする力量への教育・訓練は実施されたか

有効性とは

ISOの規格において有効性という用語は多く使われていますが、その意味するところを良く理解してシステムの構築・維持をしてゆく必要があります

ISO9000 品質マネジメントシステム-基本及び用語 3定義によると
3.2.14 有効性(effectiveness) ”計画された活動が実行され,計画された結果が達成された程度”と規定しています

すなわち組織がある目標を定め計画してその目標が達成されることが有効であるとしています・・・結果として目標が達成できないときは,計画に問題があるのか、計画に従って実施しなかった管理の問題か又は組織のプロセスに問題があったのか・・・いずれの場合にも有効ではなかった事になります
ISO9001:2000における記述されている条項

規格条項:2000
原文抜粋
規格要約
4.1 一般要求事項  ・・and continually Improve Its effectiveness in accordance with requirements・・ 組織はQMSの有効性を継続的に改善すること
4.2.1(文書管理)一般  
・・by the organization to ensure the effective planning,・・
QMSの文書にはプロセスの効果的な計画、運用管理するために組織が必要とした文書を含める
5.1 経営者のコミットメント ・・development and implementation of the quality management system and continually improving its effectiveness by・・ QMSの有効性を継続的に改善するコミットメントの証拠をa)~e)により示す
5.3 品質方針  ・・with requirements and continually improve the effectiveness of the quality managements system,・・ 品質方針にはQMSの有効性の継続的改善のコミットメントを含む
5.5.3 内部コミュニケーション  ・・and that communication takes place reading the effectiveness of the quality managements system. QMSの有効性に関する情報交換が行われることを確実にする
5.6.1(マネジメントレビュー)一般 ・・the organization’s quality managements system,at planned intervals,to ensure its continuing suitability,adequacy and effectiveness. ・・ QMSが有効であることを確実にするためにマネジメントレビューをする
5.6.3 マネジメントレビューのアウトプット a) improvement of the effectiveness of the quality managements system and its processes マネジメントレビューでQMS及びそのプロセスの有効性の改善に対する処置の決定をする
6.1 資源の提供 a)・・the quality management system and continually improve its effectiveness and ・・ QMSの有効性を継続的に改善するのに必要な資源を明確にして提供する
6.2.2 力量、教育・訓練及び認識 c)evaluate the effectiveness of the actions taken, 教育・訓練及びその他の処置の有効性を評価する
7.2.3 顧客とのコミュニケーション ・・determine and implement effective arrangements for communicating ・・ 顧客とのコミュニケーションを図るために効果的な方法を明確にし実施する
7.3.1 設計・開発の計画 ・・in design and development to ensure effective communication and clear assignment of responsibility. 設計に関与するグループ間で効果的なコミュニケーションが出来るように責任を明確にする
8.1(測定、分析及び改善)一般  c)to continually improve effectiveness of the quality management system. QMSの有効性を継続的に改善するために測定、分析及び改善を計画し実施する
8.2.2 内部監査 b)is effectively implemented and maintained . QMSが効果的に実施され、維持されているか否かを明確するために内部監査を実施する
8.4 データの分析 ・to demonstrate the suitability and effectiveness of the quality management system and to evaluate where continual improvement of the effectiveness of the quality management system ・・ QMSの適切性及び有効性を実証し、QMSの有効性の継続的な改善の可能性を評価するためにデータ分析をする
8.5.1 継続的改善 ・・continually improve the effectiveness quality management system ・・ 組織はQMSの有効性を継続的に改善する