ISO19011の改訂

2002年度版の19011は対象のマネジメントシステムがQMS,EMSであり、対象とする監査は第一者監査、第二者監査、第三者監査(外部審査)であった。

2011年の改訂によって、対象のマネジメントはすべてになり、対象する監査は第一者監査(内部監査)、第二者監査(外部監査)となった。第三者監査(第三者適合性認証)はISO/IEC17021(第三者適合性認証に関する要求事項)に取り込まれた。

改正ISO14001:2015 ついにDIS

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改正ISO14001、ついにDISが発行されました!!(速報)
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5月23日~28日に開催されたTC207/SC1/パナマ総会WG5においてISO14001 CD.2のコメント処理とDIS起草が完了しました。この結果、ISO14001改正作業をDIS段階に進めることが決定し、6月27日付でDISが登録され、各国の委員会・関係団体に回付されます。

CD2に対しては1,588件のコメントが寄せられ、2014年2月のWG5パドヴァ会合に加え、パナマ総会WG5会合の会期を大幅に延長して審議が行われました。
その結果、「著しい環境側面」と「リスク及び機会」の関係、バリューチェイン関連の要求事項の整理など、CD段階における懸案事項についても成果を得てDIS起草を完了しています。

今後の改正スケジュールは以下のとおりです。発行時期は当初の予定から1ヶ月程度の遅れを見込んでいます。

2014年6月27日:DIS登録、回付
2014年9~11月:DIS投票
2015年2月:FDIS回付
2015年4~5月:FDIS投票
2015年6~7月:改正ISO14001発行

また、IAF(国際認定フォーラム)ではISO14001認証の移行期間について3年間とすることが今秋開催のIAF総会にて承認される見込みです。
国内ではDIS回付と同時にJIS案作成作業が開始され、9月にはDISに基づく原案が作成される予定です。

なお、日本規格協会ではISO/DIS14001の原文を7月1日から発売開始していますが、対訳版(英-和対訳)を7月中旬~8月上旬にかけて発売予定とのことです。

組織における環境活動の自覚

ISO14000(EMS:環境マネジメントシステム)の認証企業は多いが、成果があがっていると感じる組織は少ない

  • 外部的な成果:
    • すなわち組織の広告宣伝としての成果、受注先からの評価としての成果などはある程度目的は達していると考えられるが、この目的だけでは本来の環境としての目的とは少し視点がずれる
  • パフォーマンスとしての成果:
    • 環境パフォーマンスの指標が無い、設定できない組織が多い

組織ができる(可能な)環境活動と何なのか・・・EMSでは組織がコストをかけて何かをすることを求めてはいない
地球環境の改善のためが最終目的ととらえているが、そのような成果は具体的には出せるものは多くは無い
EMSの本質は人にも社会にも優しい組織を目指していると考える
そのために組織でできることは、組織の要員(影響を与えることのできる要員を含む)に、以下の自覚をさせことである

  • EMSの活動の重要性
  • 仕事を通じて自分たちができる環境上の改善、利点
  • EMS(環境活動)における目的達成のための役割と責任
  • 手順通りに実施しなかった時の問題

組織の経営者、管理責任者及び要員にあるレベルの自覚がなければ環境活動は上滑りの活動となる

ISO 9001:2015(見込み)CD版(2013/06/03)の日本語訳

全体を読み通しての印象は、次のとおりです。

  1. 共通テキストにはないQMSに固有の要求事項は、ISO 9001:2008にある要求事項がかなり取り込まれている。多くは8章に追加されており8章は盛りだくさんである。
  2. ISO 9001:2008にある固有の要求事項は、条文をほとんどそのまま取り込んでいたり、表現を簡略化して取り込んでいるが、かなり改変したり、新規の要素もある(7.1.5知識など)。
  3. 「製品(product)」という製造業を連想させる用語の使用を控えて「物品およびサービス」という表現に変えているなど、サービス業への適用をかなり意識した内容になってきている。そのため、製品は「プロセスの結果」という認識がやや薄れ気味である。今後、議論の余地がある。
  4. 設計・開発も、設計はエンジニアリングのようなイメージがあるため、表現が開発だけに変わっている。開発については本文の訳注も参照。
  5. アウトソース(したプロセス)の管理にも規定文が増えて、この管理も重要視しているように思える。
  6. 7.1.3ではプロセス環境という節が出てくるが、このエッセンスは作業環境と同じである。
  7. リスクをベースとした規格になっているのは間違いない。
  8. 8章の内容がこなれておらず、全体を通して表現が冗長な部分があり、重複した記述も出てくるため、未成熟という印象があり、見直しの余地がある。
  9. システムやプロセスの結果のパフォーマンス(の監視・測定、分析、評価、改善)に力点が移りつつある。
  10. 用語の定義は共通テキストにあるまま、まったく手付かずで、今後の作業で付け加えられる可能性がある。本文で使用した用語も仮に使ったものがあるようで、用語の選択は厳密に考えていないもよう(全体としての整合性の観点でも見直しの余地がある)。
  11. 継続的改善という表現はやめ、単なる改善にとどまっている。これは、QMP(品質マネジメントの原則)の改定に対応したらしく、CDの附属書AにあるQMPの5は改善となっていて、継続的という用語は除かれている。日本代表エキスパートの説明によると、規格開発グループの関係者は、改善に継続性が不要という意識はなかったもよう(当然ながら継続的にするものだという意識)。また、改善にくっついてイノベーション(改革)という用語も姿を現している。今後の議論の対象となりうる

各国関係者からかなりの議論がありそうで、国際規格案になるまでにスッタモンダしそうな気がします。

順調に行けば来年の5月にDISに、2015年の9月に国際規格になるそうですが、たぶん遅れて、2015年年の年末にISO規格になるのが精一杯のところ、という感じでしょうかね。

消火器が必要な建物

消防法で定めている消火器の設置基準は、防火対象物に限る。
防火対象物は不特定多数の人が出入りする建屋であり、延べ面積が大きくても工場などは対象外。
消火器は、建築物の用途によって設置基準が変わり、用途毎に必要な単位が決められていて、消火単位以上の消火器本数を建物内に配置する必要がある。
たとえば劇場や映画館や遊技場など、不特定多数の人が多数密集する防火対象物の建築物は、設置基準は、耐火構造の場合、1単位は100㎡、耐火構造ではない場合、1単位は50㎡である。
耐火構造2,000m2の建屋は、消火単位20であり、ABC10型粉末消火器(消火単位3)であれば7本以上必要となるが、20m以内に1本設置義務があるので、配置のよって必要本数は異なる。
また、消防法で設置義務がある消火器は、6ヶ月毎に消防設備士の定期点検が義務づけられている。

古紙回収業者には許可が必要か

古紙は昔から有価物として扱われており,廃棄物収集運搬が許可制の法律が施行されたときでも、古紙回収業者は収集運搬許可の必要がないことになっている。
「廃棄物の処理及び清掃に関する法律 7条1項」によれば、一般廃棄物処理業を行うには、市町村長の許可が必要。これに違反すると、罰則(法25条1項)として「五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」になる。
 しかし、法7条1項には、「専ら再生利用の目的となる一般廃棄物のみの収集又は運搬を業として行う者その他環境省令で定める者については、この限りではない」と許可を得なくてもよいとなっている。
 この「専ら再利用の目的となる一般廃棄物」とは、「古紙」などが入り、一般廃棄物処理業であっても古紙回収業は行政の許可なく行うことができる。

廃棄物に関する要点

廃棄物の分類

文書の配布管理

この前の審査で文書の配布管理で少し勘違いをした
審査組織のマニュアルでは「・・・外部で作成された文書を明確にし、その配布が管理されていることを確実にする。」となっていた
審査において確認すると、外部文書が何かはあまり明確ではなく、特定する文書は存在しなかった
また、配布を管理する仕組みについても明確に確認することができなかったが、そのことが、良くない結果に結びついている事例も発見できなかったので、「マニュアルに規定してある、外部文書を使用する場合には、適切に配布管理することに関して検討の余地がある。」と観察をメモした

この時の勘違いは、マニュアルに配布台帳を作成して管理していると書いてあると、勝手に考えてしまったことである
観察のメモ自体には配布台帳の有無について記述していないので問題は結果として無かったが、配布の管理について、少しピントがずれてしまった
協力業者や発注先に製作図面や仕様書を送り、変更などがあったときは当然、組織は変更図書などの再配布や修正をおこなっているはずであり、そのために悪さ加減は発見できていない・・・すなわち、観察事項でもなく、組織は規格要求事項に適合していたと考えられる

”配布管理=配布台帳による管理”とかってに頭が考えてしまう、昔の悪い習慣が出てしまった
言い訳がましくなるが、ISOの最初の頃(筆者が管理責任者の頃)は、審査員は配布台帳がない事例は、問答無用で”不適合”とされた
規格要求事項の記述には、配布管理台帳を作成(文書化要求)の要求はない・・・今までのISOの審査で過大解釈された例である

ISO9001 4.2.3文書管理
品質マネジメントシステムで必要とされる文書は、管理されねばならない。・・・・・・必要な管理を規定するために”文書化された手順”を確立しなければならない・・・・
d)該当する文書の適切な版が、必要なときに、必要なところで使用可能な状態にあることを確実にする。
f)・・・外部からの文書を明確にし、その配布が管理されていることを確実にする。
ISO14001 4.4.5文書管理
ISO14001に於いても文書管理の要求事項はISO9001とまったく同じである

文書管理のための”文書化された手順”を要求されているが、文書を管理するための手順であって、配布管理した結果の記録(配布管理台帳等)まで要求していると、考える拡大解釈は行き過ぎである
規格要求事項も内部文書に関しては配布管理は要求していない、d)では、該当する文書の適切な版が、使用可能な状態であればよいとしている
しかし、f)では、組織が必要とした外部文書は配布管理を要求している。
あくまで配布をおこなった文書を管理せよということであり、配布先やバージョンなどの配布管理台帳等を要求はしてはいない

EMSにおける重要な要求事項一覧

EMS(Environmental Management System)の規格要求事項において文書化や記録を要求している一覧です
また、原文で~shall ensure と確実な実施を要求している条項と有効性に関する要求事項も重要ですので併せてリスト化してみます

No 条項タイトル100 文書化要求 記録要求 ~Shall ensure(確実に実施することを要求) 有効性の要求 その他
4. 環境マネジメントシステム要求事項
4.1 一般要求事項 ・・EMSを確立し,文書化し、実施し,継続的に改善し、・・・
・・組織は、そのEMSの適用範囲を定め、文書化すること
4.2 環境方針 e)文書化され,実行され,維持される。
4.3 計画
4.3.1 環境側面 ・・・組織はこの情報を文書化し、・・・ ・・・著しい環境側面を確実に考慮に入れること
4.3.2 法的及びその他の要求事項 ・・適用可能な法的要求事項・・その他の要求事項を確実に考慮に入れること
4.3.3 目的、目標及び実施計画 ・・・文書化された環境目的及び目標を設定し、・・・
4.4 実施及び運用
4.4.1 資源、役割、責任及び権限 ・・役割、責任及び権限が定め,文書化し、・・・ ・・資源を確実に利用できるように・・ ・・効果的なEMSを実施するために,役割、責任及び権限を定め・・
4.4.2 力量、教育・訓練及び自覚 (力量、その他の処置)これに伴う記録を保持すること ・・力量を持つことを確実にすること
4.4.3 コミュニケーション ・・その決定を文書化すること b)・・コミュニケーションについて受付、文書化し、・・
4.4.4 文書類 ・・文書には,次の事項を含めること
a)環境方針目的及び目標
b)EMSの適用範囲の記述
c)EMSの主要な要素、それらの相互作用の記述、・・関係する文書の参照
e)・・組織が必要と決定した,記録を含む文書
e)・・組織が必要と決定した,記録を含む文書
4.4.5 文書管理
4.4.6 運用管理 a)文書化された手順がないと・・・管理するために、文書化された手順を確立し、・・・
4.4.7 緊急事態への準備及び対応
4.5 点検
4.5.1 監視及び測定 ・・・目標との適合を監視するための情報の文書化を含めること ・・・これに伴う記録を保持すること ・・校正されたまた検証された監視及び測定機器が使用され維持されていることを確実にすること
4.5.2 順守評価 (法的要求事項、その他の要求事項) ・・定期的な評価の記録を残すこと
4.5.3 不適合並びに是正処置及び予防処置 d)とられた是正処置及び予防処置の結果を記録する ・・いかなる変更もEMS文書に確実に反映すること e)とられた是正処置及び予防処置の有効性をレビューする
4.5.4 記録の管理 ・・結果を実証するのに必要な記録を作成し、維持すること
4.5.5 内部監査 ・・監査の計画及び実施、結果の報告、並びにこれに伴う記録の保持に関する・・ ・・EMSの内部監査を確実に実施すること
・・監査プロセスの客観性及び公平性を確保すること
4.6 マネジメントレビュー ・・マネジメントレビューの記録は保持されること ・・EMSが・・かつ、有効であることを確実にするために

EMSにおいて重要な要素

ISO14001の規格で要求されている4.環境マネジメントシステム要求事項の条項は4.1~4.6まである
要求事項としてはどの条項も必要な項目であるが、その中でバックボーンともいえる要素が、「著しい環境側面」、「目的・目標」、「法的及びその他の要求事項」の三つである
システム構築における重要な要素となっているこの三つを良く理解することが活動を推進するために必要である

著しい環境側面とEMS要素

著しい環境側面(著しい環境影響)は規格の多くの条項に関連しその対応を要求している
組織は活動可能な著しい環境側面を決定し目的・目標に設定するとともにその環境側面(問題の要因)を改善させる活動を計画的に実施する

目的・目標とEMS要素

環境活動を推進してゆくためには、達成すべき目的・目標を設定して活動することが不可欠である
その目的・目標には多くの関連する要求事項がある

法的及びその他の要求事項とEMS要素

法的要求事項等を順守することは組織にとって重要なことであり、そのための手順の確立や順守状況の確認など記録を含めた要求がされている

目的・目標とEMS要素

ISO14001マネジメントシステム(EMS)で重要な要素は環境目的(Environmental Objectives)目標(Targets)を設定して活動をすることです

目的(Objectives):ある決められた将来に達せすべき内容です(3年後、5年後などの達成レベル)
目標(Targets):すぐ活動して達成するレベル(年度目標や半期目標などの達成レベル)

この目的・目標は実施計画を策定して活動することが要求されています
※参考にISO9001マネジメントシステム(QMS) においては品質目標(Quality Objective)となっています

ISO14001の規格条項において、目的・目標に関する要求事項が多くあります その内容を下記に示します

4.3計画 4.3.3目的、目標及び実施計画

・・・組織内の関連する部門、階層で、文書化された環境目的及び目標を設定し、実施し維持する
・・・測定可能であること
・・・汚染の予防適用可能な法的要求事項等継続的改善のコミットメント環境方針適合している
・・・レビューするにあたって法的要求事項等著しい環境側面考慮に入れる
・・・技術上の選択肢財務上運用上及び事業上の要求事項利害関係者の見解考慮に入れる
・・・達成するための実施計画の策定(a)責任の明示 b)手段及び日程)

4.2環境方針

d)環境目的及び目標の設定及びレビューのための枠組みを与える

4.4実施及び運用 4.4.4文書類

環境マネジメントシステム文書には、次の事項を含めること a)環境方針、目的及び目標

4.4実施及び運用 4.4.6運用管理

・・・確実に運用が行われるように、その環境方針、目的及び目標に整合して特定された著しい環境側面に伴う運用を明確にし、計画する
a)文書化された手順がないと環境方針並びに目的及び目標から逸脱するかもしれない状況を管理するために、文書化された手順を確立し、・・・

4.5点検 4.5.1監視及び測定

・・・環境目的及び目標との適合を監視するための情報の文書化を含めること

4.6マネジメントレビュー

・・・レビューには、環境方針、並びに環境目的及び目標を含む環境マネジメントシステムの・・・変更の必要性を評価を含むこと
・・・マネジメントレビューのインプットには・・・d)目的及び目標が達成されている程度・・・を含むこと

環境活動を推進してゆくためには、達成すべき目的・目標を設定して活動することが不可欠である
その目的・目標には多くの関連する要求事項がある

著しい環境側面とEMS要素

ISO14001のマネジメントシステム(EMS)でもっともわかりにくいのが「著しい環境側面」である
まずこの日本語が通常使っている感覚からするとかなり意味不明であり、 原文となる英文では「significant Environmental aspect 」とある
そのまま直訳すると「環境の問題や事態などの見かた(面、側面)における重要なポイント」ということになる
すこし意味不明な日本語の「著しい環境側面」がEMSにおいてはもっとも重要で基礎となる意味を持っている
組織が環境活動を実施しようとするときに、まず組織が環境に影響を与えている要因(原因となりうるもの)を確実に押さえておかなければならない、その要因となるべき対象が環境側面(Environmental aspect)である
組織活動において問題の要因を確実に叩くことによって初めて問題を解決し改善することができる(環境活動は改善活動でもあるといえる) 
問題解決のためには要因を対処することは品質管理などでは基本中の基本の事項である
では環境における問題とは何かというと、組織が活動によって影響を与えている「環境影響:Environmental impact」であり、要因と結果の関係となる

要因:結果環境側面(Environmental aspect):環境影響(Environmental impact)

しかし組織活動においては環境に影響を与える要因(環境側面:Environmental aspect)は無数にあるといっても過言ではない
組織の経営資源は限りがあるため、すべての要因について対処することは不可能といって良い
ここで組織が対応することのできる重要な要因を決めて活動することになり、決められた重要な要因が「著しい環境側面:significant Environmental aspect 」である
このことから組織が環境活動を実施するベースとなるべき事項が「著しい環境側面」ということになる
規格において「著しい環境側面」がどのように要求され展開されているかを下記に示す

4.3計画 4.3.1環境側面

b)・・・著しい環境側面を決定する
組織は、この情報を文書化し、常に最新なものにしておく
・・・EMSを実施し、維持するうえで、著しい環境側面を確実に考慮に入れること

4.2環境方針

a)組織の・・・環境影響に対して適切である

4.3計画 4.3.3目的・目標及び実施計画

その目的及び目標を設定しレビューするにあたって組織は、・・・著しい環境側面を考慮に入れること

4.4実施及び運用 4.4.2力量、教育訓練及び自覚

・・・著しい環境影響の原因となりうる可能性を持つ作業を行う要員には力量をもつことを確実にする

・・・環境影響とEMSに伴う教育訓練のニーズの特定/実施

b)・・・著しい環境側面/環境影響等の自覚

4.4実施及び運用 4.4.3コミュニケーション

・・・著しい環境側面について、外部コミュニケーションを行うか     決定し、その決定を文書化すること

4.4実施及び運用 4.4.4文書類

e)著しい環境側面に関係するプロセスの効果的な計画、運用及び管理を確実するために、・・・記録を含む文書

4.4実施及び運用 4.4.6運用管理

・・・特定された著しい環境側面に伴う運用を明確にし、計画すること(手順が文書化されていないと逸脱する場合は文書化された手順の確立)

c)・・・物品・サービスの著しい環境側面に関する手順・要求事項を供給者・ 請負者に伝達

4.5点検 4.5.1監視及び測定

・・・著しい環境影響を及ぼす可能性のある運用のかぎとなる特性を定常的に関し及び測定・・・

著しい環境側面(著しい環境影響)は規格の多くの条項に関連しその対応を要求している
組織は活動可能な著しい環境側面を決定し目的・目標に設定するとともにその環境側面(問題の要因)を改善させる活動を計画的に実施する

水質汚濁防止法

水質汚濁防止法

目的
工場や事業所から公共用水域に排出される水の規制及び
地下に浸透する汚水の浸透をきせいすることにある
適用を受ける事業場法
  • 特定事業所:規制条例別表1に掲げる特定施設を設置し、公共用水域に排水している事業所
  • 法第2条第7項に規定する有害物質使用特定施設からの汚水を地下浸透させている事業場
  • 貯油施設及び油水分離施設を設置している事業所
規制内容
■事前届け
法施行例別表第1に掲げている特定施設を設置するときや構造を変更する場合には60日までに都道府県知事に届け出
■排出基準の順守
■全国一律の基準
特定施設を設置している事業場は、「排水基準を定める省令」別表第1(有害物質)及び別表第2(生活環境項目)に定められている排水基準を順守
※生活環境項目は1日の平均排水量が50m3/day以上の事業所に適用される
条例による上乗せ基準、横出し基準
地方条例の確認が必要
総量規制基準
東京湾、伊勢湾、大阪湾は総量規制がある
瀬戸内海(大阪湾を除く)は「瀬戸内海環境保全特別措置法」の適用を受ける
地下への浸透水の基準
法第2条7項に規定する有害物質使用特定施設から有害物質を含む水の地下への浸透は禁止
■測定及び記録保存の確認
特定事業所からの排水、地下浸透水の測定と記録が3年保存が義務づけられている(法施行規則第9条)
■事故時の措置手順の確認
次の事故が発生した時は応急処置講じて都道府県知事に届け出が義務づけ
■公害防止管理者等の選任と届け出義務
公害防止組織法による特定工場に該当する場合には公害防止管理者の選任と都道府県知事への届け出が必要

EMSのおける法規制等の種類

日本の法規制の体系は下記のようになっている

法律
国会の決議による制定
施行令
内閣が制定する命令
施行条例
各省の大臣が発する命令
告示
国の機関のお知らせ
通達
国の機関が地方自治体に出す命令、示達
県、市町村の条例
地方公共団体の議会による議決によって制定
環境法規の規制には全国一律に適用される「一律基準」に、条例でこれより厳しい「上乗せ基準」や、規定している範囲を拡大している「横出し基準」があるので注意が必要です

※施行令、施行条例、告示、通達までを総称して「命令」と呼び法律とは区別している
※「何々法」の規制内容を理解するには、少なくとも法律、施行令、施行規則を三点セットで読む必要がある
※法律の条文の構成は、条、項、号となっている

法規制等とは

ISO14001でよく法規制等という記述が出てきます
このことは何をさしているのでしょうか
法規制等とは法的要求事項及びその他の要求事項の二つを合わせ省略した言葉です

法的要求事項
・環境関連の国内法
・地方公共団体の条例
・海外取引がある組織では。国際条約、相手国の法律
その他の要求事項
・利害関係者との協定、約束
・顧客からの要求及び自主的行動規範
・業界及び団体からの指針など
・親会社の方針
これらはあくまで組織が同意する内容に限られる

法的及びその他の要求事項とEMS要素

ISO14001で構築されたEMS(環境マネジメントシステム)では、法規制等の順守は重要であり基本的な要求事項です
そのためには組織の環境側面に適用可能な法規制等を順守するシステムを確立し、実施、維持して行く必要があります

ISO14001の規格要求事項において直接記述して法規制等について要求している項目は5つあります

4.2 環境方針

環境方針においてトップマネジメントは法規制を順守することをコミットメント(誓約)することを要求しています

4.3計画 4.3.2 法的及びその他の要求事項

組織が順守しなければならない法規制等を特定して、その情報を参照できる手順を確立し、実施し、維持することを要求しています
また組織のEMSにおいて法規制等を確実に考慮することも要求されています
特定する:多くある環境関連の法規制から、どの法規制が組織の活動に関係あるかを明確にする
法規制等を確実に考慮する:

4.3計画 4.3.3 目的、目標及び実施計画

環境目的、目標を設定するときに法規制等の順守を考慮する
またレビューするときにも考慮する

4.5.2 順守評価

組織の活動において定期的に法規制等の順守状況を評価し記録する

4.6 マネジメントレビュー

マネジメントレビューのインプット情報に要求されている
・法規制等の定期的な順守評価の結果
・法規制の最新情報の提供

法的要求事項等を順守することは組織にとって重要なことであり、そのための手順の確立や順守状況の確認など記録を含めた要求がされている

CO2の排出量の計算

低炭素社会への関心が高くなりCo2の排出量が話題となっています 2009/09の国連気候変動サミットにおいて鳩山首相は温室効果ガス(主にCo2)を1990年比で25%削減する中期目標を提唱しました
今までに1997年11月の京都議定書(地球温暖化防止京都会議、COP3)では日本は2012年には1990年比6%減を約束している

日本のCO2排出量

日本の二酸化炭素排出量の推移


1990年代では総排出量は1143百万トンで2007年では1304百万トンに増加をしています
これを1990年比25%削減ということは、約857百万トンであり2007年からは717百万トン(すなわち55%)削減する必要があります
この目標は大変高く、日本は現在のCO2の総量を半減(55%削減)させる必要があるのです
その前に日本は京都議定書で約束した2012年には6%減を達成する必要があり、2007年では1990年に比べて14%(161百万トン)も増となっているので、達成には大変な努力が必要である

日本の二酸化炭素排出量の推移グラフの出所:IPCC第4次評価報告書2007
全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(http://www.jccca.org/)より

Co2の計算式はCO2排出量(kg)=CO2排出係数×消費量で計算できます 主要なCO2排出係数を調べてみます

種類 単位 CO2排出係数(CO2-kg/)
電力 kWh 0.378kg-CO2/kWh
軽油 L 2.62kg-CO2/L)
家庭ゴミ(可燃) kg 0.34kg-CO2/kg
m3 0.58kg-CO2/m3

CO2CalculatorのガジェットがCO2排出量計算機 公式ブログで提供されている

ISO/CD 14005の経過

ISO14001の中小組織のための規格がISO/TC207/SCIにWG3において検討され
2009/09現在ではDIS(国際規格原案)が発行されている段階である
今後、ISO規格の制定手順に従ってFDIS(最終国際規格案)となる予定である

TC:専門委員会
SC:分科委員会

ISO/CD 14005の目次構成
1.適用範囲
2.引用規格
3.用語及び定義
4.段階的実施のプロセス
5.段階的実施に関する経営層の支援及びコミットメントの確保
6.段階的実施活動の概要
7.EMSの支援要素
8.EMSの構築及び実施

環境影響と環境側面

ISO14001で良く理解されない内容が、環境影響(Environmental impact)と環境側面(Environmental aspect)との関係である
環境影響と環境側面は結果と原因との関係であり、環境影響を与えるための活動が環境側面である
しかしその結果と原因との関係は実際の活動に当てはめて定義すると意外とわかりにくい、時として原因と結果が逆になっている事例も見うけられる
環境側面と環境影響との参考事例

活動・製品・サービス 環境側面(原因) 環境影響(結果)
製造活動 廃棄物の発生 処分場の圧迫
排水の発生 水の汚染
電力の消費 天然資源の枯渇
地球温暖化
用水の使用 水供給への影響
焼却炉の運用 排ガスの放出 大気の汚染
コンプレッサーの運用 騒音の発生 アメニティの悪化
振動の発生
製品の省エネ設計 エネルギーの使用 天然資源の保全
地球温暖化防止
車両の整備 排ガスの発生 大気汚染の低減
資材のロス 資源の枯渇

法規制等の種類

ISO14001における法的要求事項には多くの法規制等の種類があります

国内法規制等 内  容 備  考
法律 国会の議決による制定 条文構成は条、項、号となっている
施行令 内閣が制定する命令 命令と呼び法律とは区別する
施行規則 各省の大臣が発する命令
告示 国の機関のお知らせ
通達 国の機関が地方自治体に対する命令、示達
県、市町村の条例 地方公共団体の議会の議決による制定 全国一律基準に対して更に厳しい上乗せ基準や範囲などを拡大した横出し基準を定めている条例があるので注意する

その他、海外取引などがある場合には、国際条約や相手国の法律が含まれます

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