広島 – 2010/06/05

Who
MSAフォーラム広島
When
土曜日, 6月 5, 2010
13:00 - Auditer
Where
MSA (map)
広島
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審査技術研究会

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7.3設計・開発の除外について

ISO9001の適用除外は7.製品実現の状況について可能であるが、7.3設計・開発の除外について誤った解釈されている組織があり、注意が必要である
設計・開発の適用除外は、要求事項を満たす製品を提供するという能力及び責任に関してどのような影響も及ぼさないことが必要である
また設計・開発の定義は要求事項を製品やプロセスを規定された特性及び仕様書に変換することであり、一般的に考えられている設計だけではない
また当たり前であるが、除外することが不自然であるもの、したくないのが除外理由ではない
良くある事例として、設計部門が組織に存在しないとして適用除外をしている組織があるが、本当に設計・開発の機能は存在しないのであろうか
改善のために製品製造過程において工夫改善や機能を変更するなどのVE・VA活動及び顧客への提案活動などは設計・開発の機能である
広義の解釈では製造のための生産計画やプロセスの設計などは設計・開発の機能といえる

クラウドコンピューティング

最近はクラウドが話題となっているが、名前が先行し具体的な内容は各社によって温度差があるようである
今回QMACのセミナーにおいてNTTデータ、富士通の講演から少し明確になった
クラウド(雲)コンピューティングはネットワークの発展のよって現実的になってきたが、その基本的な概念は昔からあったものである
ユーザー側にはサーバーもアプリケーションも必要なくインターネットが接続できる環境であれば、必要な処理をオンデマンドで実施できる
過去にはこのような形態をASP(Application Service Provider)と呼ばれていたが、その後呼び名をSaas(Software as a Service)となった
クラウドコンピューティングもこの延長上にありそのサービスの種類は3つある

Iaas(Infrastructure as a Service)
ベンダー側はハードを回線を通じて提供する、サーバー数や容量などは自由に可変することが出来る
ユーザー側でOS、ミドル、業務アプリケーションは開発して運用する
レンタルサーバーを使いやすくしたような形態である
世界的に大規模なデータセンターが出来て仮想化技術でユーザー側に提供している
提供ベンダー Amazon EC2Rackspaceなど
Paas(Platform as a Service)
Iaasの形態はハードのみを提供するが、Paasではプラットホーム(ハード、OS、ミドル)を提供する
ユーザー側でアプリケーションをこのプラットオームで開発して運用する
すぐアプリケーションの開発に着手することが出来る
Saas(Software as a Service)
ベンダー側ではハード、OS、ミドル、アプリケーションを提供するので、ユーザー側は業務プロセスに合わせて提供されているアプリケーションをオンデマンドでル要することが出来る
このことによりユーザー側は情報化資産を一切持つ必要がなくなり運用などの手間も必要ない
問題はユーザーの要求にあったアプリケーションが提供されているか、又は簡単にカスタマイズされるかが課題となる
提供ベンダー Google AppsMicrosoft Online ServiceSalesforce.comなど

これらのクラウドはまだ問題は多い、組織の情報をすべて外部に出すということは、そのデータの保全、セキュリティ、運用リスクなどの問題がある
ベンダーが廃業したり倒産した時の対応は、またコストの安い他のクラウドに乗り換える時にはどうするのか
今、各ベンダーが開発しているクラウドは標準化や仕様の統一はされず、各陣営はユーザーの囲い込み作戦が進行している

マネジメントシステム審査員認証機関

マネジメントシステムを審査する審査員の認定機関は次の四つがある

認証機関名 JIS Q 17024認定米1 QMS
ISO 9001
EMS
ISO 14001
OHSAS
ISO 19011
ISMS
ISO 27001
FSMS
ISO 22000
AS
ISO 9100
JRCA マネジメントシステム審査員評価登録センター
(財)日本規格協会
CEAR 環境マネジメントシステム審査員評価登録センター
(社)産業環境管理協会
IRCA 国際審査員登録機構
JFARB 日本食品安全マネジメントシステム評価登録機関
(財)食品産業センター

※1:JIS Q 17024( ISO/IEC 17024:2003=JIS Q 17024:2004) 適合性評価-要員の認証を実施する機関に対する一般要求事項

ISO/TC176

TCとはTechnical Comitteeであり、ISOにおいて1979年に品質保証における標準化を目的としてつくられた専門委員会です
この専門委員会は規格の改定や、規格の公式解釈など実施しています
この委員会は三つの分科委員会がありますSC(Sub Comittee)

  • SC1:基本及び用語(ISO9000)
  • SC2:品質システム(ISO9001)
  • SC3:支援技術(ISO10015)

著しい環境側面に関連するシステム要素

EMS(ISO14001:2004)規格解釈において
著しい環境側面に関連するシステム要素を整理してみました

著しい環境側面
条項No
条項タイトル:2004
関連する記述
インプットする
アウトプットする
4 環境マネジメントシステム要求事項
4.1 一般要求事項
4.2 環境方針 a)・・・環境影響に対して適切である
4.3 計画
4.3.1 環境側面 ・・・QMSを・・実施し。維持するうえで、著しい環境側面を確実に考慮にいれること
4.3.2 法的及びその他の要求事項
4.3.3 目的、目標及び実施計画 ・・その目的及び目標をレビューするにあたって、・・・著しい環境側面を考慮に入れること・・・ ・・目的及び目標は、・・・汚染の予防・・含める
4.4 実施及び運用
4.4.1 資源、役割、責任及び権限
4.4.2 力量、教育訓練及び自覚 ・・・著しい環境影響の原因となる・・作業を実施する・・すべての人が、・・・力量を持つことを確実にする

・・その環境側面・・に伴う教育訓練のニーズを明確にする・・・

b)自分の仕事に伴う著しい環境側面・・各人の作業改善による環境上の利点

4.4.3 コミュニケーション ・・・著しい環境側面について外部コミュニケーションを行なうかどうかを決定し・・ ・・・環境側面・・に関して次の事項に関する手順を確立し、実施し、維持する・・・
4.4.4 文書類
4.4.5 文書管理
4.4.6 運用管理 ・・・著しい環境側面に伴う運用を明確にし、計画すること

c)著しい環境側面に関する手順を確立し、実施し、維持すること、並びに請負者を含めて、供給者に・・・手順及び要求事項を伝達する

4.4.7 緊急事態への準備及び対応 ・・・環境に影響を与える・・・緊急事態及び事故を・・対応するかの手順を確立し、実施し、維持する
4.5 点検
4.5.1 監視及び測定 ・・著しい環境影響を与える・・・運用の鍵となる特性を定常的に監視及び測定・・
4.5.2 順守評価
4.5.2.1
4.5.2.2
4.5.3 不適合並びに是正処置及び予防処置
4.5.4 記録の管理
4.5.5 内部監査
4.6 マネジメントレビュー

法的及びその他の要求事項に関連するシステム要素

EMS(ISO14001:2004)規格解釈において
法的要求事項及びその他の要求事項に関連するシステム要素を整理してみました

法的及びその他の要求事項
条項No
条項タイトル:2004
関連する記述
インプットする
アウトプットする
4 環境マネジメントシステム要求事項
4.1 一般要求事項
4.2 環境方針 c)・・・法的要求事項及び・・その他の要求事項を順守するコミットメントを含む
4.3 計画
4.3.1 環境側面
4.3.2 法的及びその他の要求事項 ・・・EMSを・・実施し、維持するうえで・・法的要求事項及び・・その他の要求事項を確実に考慮に入れる
4.3.3 目的、目標及び実施計画 ・・法的要求事項及び・・その他の要求事項・・・含める
・・・・レビューするあたって・・・法的要求事項及び・・その他の要求事項を考慮に入れること
4.4 実施及び運用
4.4.1 資源、役割、責任及び権限
4.4.2 力量、教育訓練及び自覚 ・・ニーズを満たすために、教育訓練を提供する・・・
4.4.3 コミュニケーション
4.4.4 文書類
4.4.5 文書管理
4.4.6 運用管理
4.4.7 緊急事態への準備及び対応
4.5 点検
4.5.1 監視及び測定
4.5.2 順守評価
4.5.2.1 ・・・法的要求事項の順守を定期的に評価・・・
4.5.2.2 ・・・その他の要求事項の順守を評価すること・・
4.5.3 不適合並びに是正処置及び予防処置
4.5.4 記録の管理 ・・・EMS及び・・適合並びに達成した成果を実証するのに必要な記録・・・
4.5.5 内部監査
4.6 マネジメントレビュー マネジメントレビューのインプットa)・・・法的要求事項及び・・その他の要求事項の順守評価の結果

”~確実にする”とは(ensure)

組織は漏れの無いように何かの方法(手順書、決め事、ポカヨケまたは慣習など)で確実に(保証できる)することである
しかし、このensureは実施するための手順の文書化や、実施された記録などを要求しているものではない
監査や内部監査においては、この項目の適合性を確認するために暗に手順書や記録を要求する審査員や監査員がいるが、現に慎むべきである
過度な手順や記録は組織のシステムを重たくする

規格で要求している 文書化された手順及び記録要求
さらに確実性を求める記述に~Shall ensureがある

参考文献
ISO 19011:2002 品質及び/又は環境マネジメントシステム監査のための指針 解説
3.4 先行規格との関係(特に用語について)

”~確実にする”とは(Shall ensure)

規格の文章には多くの”~確実にすること”という記述が出てくる
どのように確実にすれば良いかは記述はしていないから、多くの組織ではそのため文書化したり記録を作成したりしている
しかし、この確実にするということは必ずしも文書化や記録を要求しているものではない

確実するの原語が~Shall ensure~と記述してある条項は、規格要求事項であり、次に来る内容の要求事項が満たされていることを客観的な証拠で示す必要がある
客観的な証拠とは必ずしも記録を要求しているのではない・・・実際に活動している内容から確認できればよい
手順などの文書化も要求事項ではない・・・組織で決めたことが確実に実施できていれば良い

ISO9001:2000における記述されている条項

規格条項:2000
原文抜粋
規格要約
4.1 一般要求事項 ・・・the organization shall ensure control over such processes.・・・ 組織はアウトソースしたプロセスの管理を確実にすること
5.2 顧客重視 Top management shall ensure that customer requirements are determined and met ・・・ トップマネジメントは、顧客要求事項が決定され、満たさせることを確実にすること
5.3 品質方針 Top management shall ensure that the quality policy トップマネジメントは、品質方針について次の事項を確実にすること
5.4.1 品質目標 Top management shall ensure that the quality objectives,・・・ トップマネジメントは・・品質目標が設定されていることを確実にすること
5.4.2 QMSの計画 ・・Top management shall ensure that appropriate communication processes are・・・ トップマネジメントは組織内にコミュニケーションのための適切なプロセスが確立されることを確実にすること
5.5.1 責任及び権限 Top management shall ensure that the responsibilities and authorities are defined ・・ トップマネジメントは、責任及び権限が・・を確実にするこ
7.2.2 製品に関する要求事項のレビュー ・・acceptance of changes to contracts or orders) and shall ensure that ・・・ レビューでは次のことを確実にすること
7.2.2 製品に関する要求事項のレビュー ・・the organization shall ensure that relevant documents are amended ・・・ 組織は関連する文書を修正し、要員に理解されることを確実にするこ
7.4.1 購買プロセス The organization shall ensure that purchased product conforms to・・ 組織は・・購買要求事項に、購買製品が適合することを確実にすること
7.4.2 購買情報 The organization shall ensure the adequacy of specified purchase ・・ 組織は・・規定した要求事項が妥当であることを確実にすること
8.2.2 内部監査 ・・Selection of auditors and conduct of audits shall ensure objectivity and impartiality・・ 監査員の選定は監査プロセスの客観性及び公正性を確保すること
8.2.2 内部監査 ・・・The management responsible for the area being audited shall ensure the action are taken ・・eliminate detected nonconformities and their causes.・・ 監査された領域に責任を持つ管理者は、発見された不適合及び・・処置がとられることを確実にすること
8.3 不適合製品の管理 ・・ The organization shall ensure that product which does ・・・ 組織は不適合品が誤って使用されるとがないように管理することを確実にすること

良く審査において審査員より”どのように確実にしていますか”の問いに窮して文書化をしたり、記録を作成する組織があるがその文書化や記録が組織の活動実態として必要なのか、それほど必要ではないのか良く検討して、システムが組織の身の丈にあった程度にしておく必要がある

適合性確認の留意点

ISOの審査及び内部監査において適合性と有効性の確認が必要となる
特に適合性の確認は基本となる項目であり、必ず実施すべき事項である

8.2.2 内部監査 a)において要求されている適合は

個別製品の実現の計画(7.1)に適合しているか
製品を製造するための計画及び手順に適合しているか
このISO9001の規格要求事項に適合しているか
規格要求として”文書化された手順”の要求、”記録”の要求及び”~Shall ensure”、”~ensure”などで対象されている項目の確認
組織が決めているQMSに適合しているか
品質マニュアルや規定類、手順書に適合しているかの確認

審査及び内部監査では適合性を確認するために多くの情報源から判断することになるが、適合性の実証責任は被監査者に要求するため結果として過度な要求をすることがある

規格要求事項では手順書や記録を要求していないにもかかわらず、実施されたことの証明や確実性には手順書や記録が必要と暗に要求する
審査員の経験からこうのようにすべきであるという思い込みから、仕組や記録などを要求する
規格で~shall(~しなければならない)、~ensure(~確実にする)などと記述されている内容の適合性を確認するために証明する記録や手順を要求する

結果として組織に過度な要求をすることになる
適合性の確認はあくまで実態として実施している内容を確認することが必要であり
なにか実態で問題が発生してるか、不具合が発生しているかで適合性を判断することが要求されている

たとえばある事例で考えてみる
”7.4.1購買プロセス”の要求事項に”組織は・・購買要求事項に、購買製品が適合することを確実にすること”の条項に対して、ある組織において確実に実施するための手順や手順書が確認できなかったといって、”~確実にするための手順書が確認できなかった”という指摘や観察事項をするべきではない
その手順が無いために実態としてどのような不具合や製品要求事項に対する不適合が発生しているかの確認がまず必要である
実態として問題が発生していないのに指摘は行き過ぎである、この組織では当たり前として出来ている内容なのかもしれない、また被監査者がうまく説明できなかったのかもしれない
ましてや7.4.1における規格では手順書などは要求していない
単に手順が無いなどと表面的な指摘や観察事項は被監査者の納得を得るのは難しい
実態で発生している問題点の原因が手順が無いとその組織が考えた結果であれば手順を制定することは意味がある

7.5.2製造およびサービス提供に関するプロセスの妥当性確認

製造した製品(サービスも含む)が必要とした監視及び測定で検証ができないケースにおいてはプロセスの妥当性の確認を必要としている
プロセスの妥当性確認とは製品が必要とした品質が保たれていることであり、そのために以下のa)~e)の内容について該当するもの実施することを要求している

a)プロセスを見直し承認をするための明確な基準
b)使用する設備の承認と作業に従事する要員の適格性(必要とされる力量)の確認
c)製造するための決められた方法及び手順によって実施
d)プロセス妥当性の記録
e)この妥当性を再確認する

プロセスの妥当性確認を組織においてどの工程に適用させるかは多くの意見と考えがあり最も悩む条項である
このプロセス妥当性確認とはプロセスを管理する(Prosess Control)であり、TQMなどの品質管理でいう”工程で品質を作りこむ”ことであり、このプロセス妥当性確認をすべての工程に適用させることが企業の差別化につながる
検査では良い品質の製品は提供できないという考えは、今での日本の製造業の品質を高めた最も重要な内容であった
意識して適用する工程を限定することは品質の向上には寄与しない

ビル管理法

eq156_lビル管理法は「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」が正式の名称で厚生省が所管します
特定建築物における衛生的な環境の確保を図り、もつて公衆衛生の向上及び増進に資することを目的とす快適な環境衛生の維持管理を目的としています

特定建築物とは

建築延床面積が3000m2以上の建物
建築物の用途が以下の場合
興行場、百貨店、集会場、図書館、博物館、美術館、遊技場
店舗、事務所
学校教育法第1条に規定する学校以外の学校(学校教育法第1条に規定する学校は8000m2以上)
旅館

特定建築物は保健所に届け出が必要です

特定建築物に該当する建築物の所有者は建築物環境衛生管理技術者を選任して「建築物環境衛生管理基準」に定められた次の5項目について環境衛生管理を実施することが義務づけられています
管理の状況を特定建築物維持管理状況報告書により保健所長へ報告します

「建築物環境衛生管理基準」と「建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行規則」の抜粋

空気環境の調整
二月以内ごとに一回、定期に、測定すること以下の項目について実施
 浮遊粉じんの量
 一酸化炭素の含有率
 二酸化炭素の含有率
 温度
 相対湿度
 気流
 ホルムアルデヒドの量
給水の管理
遊離残留塩素の検査及び貯水槽の清掃を、それぞれ七日以内、一年以内ごとに一回、定期に、行うこと
水質基準に関する省令 (平成十五年厚生労働省令第百一号。以下「水質基準省令」という。)の表中一の項、二の項、六の項、十の項、三十一の項、三十三の項、三十四の項、三十七の項、三十九の項及び四十五の項から五十の項までの項の上欄に掲げる事項について、六月以内ごとに一回、定期に、行うこと
水質基準省令 の表中九の項、二十一の項から三十の項までの項の上欄に掲げる事項について、毎年、測定期間中に一回、行うこと
排水の管理
排水に関する設備の掃除を、六月以内ごとに一回、定期に、行わなければならない
清掃
掃除は、日常行うもののほか、大掃除を、六月以内ごとに一回、定期に、統一的に行うものとする
ねずみ等の防除
ねずみ等の発生場所、生息場所及び侵入経路並びにねずみ等による被害の状況について、六月以内ごとに一回、定期に、統一的に調査を実施し、当該調査の結果に基づき、ねずみ等の発生を防止するため必要な措置を講ずること

目的と手段

目的へ到着するにはn目標を設定して確実に達成するための具体的な実施事項を設定する必要がある
実施事項はいろいろな手段によって実施されることになる
例えば計画を策定する、記録をとる、実施内容を集計する、教育・訓練をする・・・・などである
手段は目的を達成するためにすべき内容なのであるが、多くの組織においては知らない間に本来の目的が薄れ、手段が目的に変わっていることがある
特に間接部門や管理部門にその傾向は強く、何のために実施しているかが忘れられていつの間にか”集計すること”、”記録をとること”、”決められた手順で実施すること”が目的となってしまっている
目的と手段が入れ変わるとその組織においては形骸化が始まり、改善が働かない硬直化したマネジメントとなってしまう

是正処置の内容

審査や内部監査において不適合(Nonconfmity)の指摘を受けると是正処置(Corrective Action)を要求されることになる
是正処置とは再発防止のことであり、修正(Correction)や手直し(Rework)を意味するものではない
この是正処置のやり方はISOに限った方法ではなく、QCサークルなどの改善で行われている”歯止め”と呼ばれている内容と同じである
発生した問題(発見された不適合)の真の原因が何かを探して、その原因を除去することにより再び同じ問題(不適合)が起こることを防止することであるが、この真の原因をつかむことはたいへん難しく、表面的な要因を原因として特定しているケースが多い
品質管理ではこの真の原因を見つけ出すために、QC七つ道具、新QC七つ道具、なぜなぜ分析や統計解析などの手法を使う手順が一般的とされているが、ISOではまだこのような手法を使って原因を探し出している事例は少ない
ISOでの不適合の指摘は対象がシステム(仕組)であり、多くの品質管理での製品に起因する問題解決とは少し手法が異なる、どのシステム(仕組)に不適合の発生の原因があるのかを探すことになり、数値を使った統計的な手法はあまり使えない
noncofmity_image1不適合の指摘の是正処置を不適合の原因を”気がつかなかった”、”理解していなかった”、”間違えた”などとして、要員の認識不足・教育訓練不足を再発防止策としている事例が多いが、再発防止を要員の教育・訓練にするには特殊な例を除いて、ほとんど真の対策にはなり得ていない
なぜ”気がつかなかったのか”、なぜ”理解できなかったのか”もう少し仕組の問題に掘り下げて考える必要がある
不適合の原因を発見するための手順を系統図的に表示してみた
最終的にシステムで再発防止をするには、どの仕組(プロセス)に問題があるのか特定して、有効で効果的な方法で仕組を変更するのがもっとも良い、必要であるならば帳票を作成したり手順を文書化をするが、文書化することが目的ではない
原因を力量不足とするケースも仕組が改善されて実施されることで真の対策となる
意識・認識が不足して教育・訓練に対策を求める前提条件は、プロセスの実施において特に文書化された手順も必要としないような、組織での慣例や慣習などのような事項に限られる

有効性の監査

今まで適合性の監査や審査にかたより、システムの有効性の監査は十分に実施されていなかった傾向がある
審査認証組織も2007年頃から有効性審査をする傾向にシフトしてきた。この原因はOutput Matterということが国際的に問題となり、組織のシステムの有効性が問題となりJABや経済産業省からも有効性審査への通達が出ている
具体的に有効性監査(審査)とはどのような方法なのであろうか

規格要求事項にある”有効性”を満足しているか
規格には有効性(Effective、Effectiveness、Efficiency、Effectively)の16カ所の要求があり、その項目についてどのような監査したか・・・ただこの監査は何が有効な成果かの評価が難しく不適合の指摘は難しい
計画された結果(目標)と実際の結果(パフォーマンス)との対比でシステムは有効か
目標が達成出来ないことは有効ではないが、このことがすぐ指摘には連動しない
なぜ有効な結果となり得ないのか原因を追求する視点で監査をする必要がある

  • 適切な目標設定であったか
  • 目標を達成するための方策は良かったのか、方策は計画されたか
  • 適切な経営資源(人、技術、設備・・)は提供されたのか
  • 目標設定への監視・測定(管理)は適切に実施されたか
  • 必要とする力量への教育・訓練は実施されたか

ISO9001内部監査員基礎コースセミナー

2009_03_04_iso9001_012009_03_04_iso9001_02要求事項解釈コースに引き続き内部監査員基礎コース二日間が始まる
今回のセミナーは受講生は少なく、さながらグループ授業のようになった
また事務局のIWAさんも二日間付き合っていただいた
さてセミナーは有効性を中心に講義を行った »続きを読む・・

ISO9001要求事項解釈コース

2009_03_03_iso9001_01JSA広島支部主催のISOセミナーを講義
今回はテキストが2008年度版追補改正の対応となっていた
資料は改正対応似合わせて内容を変更し、用語の説明と要求事項の項番に合わせた文書化要求、記録要求、有効性要求、Shall ensureに関する内容をマトリックスで対応させた
今回は規格の要求事項の説明に時間を重点的に配分した講義としたが、今週初めから風邪で喉が痛く、一日中話をするのはかなり辛い
新しいテキストは2008年追補改正の規格と2000年版が記載されているので少し読みにくい、最初のページに追補改正の要約が記載されているが、一日のセミナーで十分な説明は難しかった
要求事項解釈のセミナーは一日では内容的にかなり無理があるが、二日に渡って企画内容の説明を受けるのも受講者からは辛いかもしれない
セミナーの内容はテキスト構成と内容は新しくシステム構築を目指している組織には良いかもしれないが、継続維持している組織やシステム改善を考えている組織には少し役不足のように思う、受講者の要求はかなり変化しているように考える
セミナーでは補足資料を配付しパワーポイントではISO構築維持の問題点や有効性についての説明を追加している

プロアクティブな改善活動

組織運営においては環境変化により業務の内容と処理量が変化する、この変化を先取りして改善活動をしてゆくことが必要になる

顧客嗜好・要求の変化を予測して改善する
需要動向(増加傾向、減少傾向、現状維持)
新製品の開発
顧客対応
生産・処理内容の変化
退職・人事異動による
新設備・機器の導入
ITなどの新技術の導入
柔軟性のある対応を可能にする仕組み
多能工化、多専門化、セル生産化、負荷の平準化
段取り替え、調整時間短縮
定期的なシステムの見直し
クロスファンクションで見直し

プロアクティブとは 「先を見越した行動をとる、率先して行う」

品質保証とは

品質保証(Quality assurance)とは

顧客にとっての品質保証
購入した製品やサービスが購入者の要求項目を満たしていること

  • 購入者の要求内容:明示された要求(カタログ数値、仕様書、パンフレット等によって文書化されている)
  • 基本性能としての要求内容:暗黙の要求(明示はされていないが製品としての基本的な性能:当たり前の品質
    発火しない|水が漏らない|怪我をしない|間違った使用が出来ない|色が変わらない|製品の特性による要求・・・
  • 期待している要求内容:暗黙の要求(顧客が持っているニーズや期待は明確になっていないことが多い:魅惑的な品質
  • 法令・規制要求内容:製品の用途における使用、廃棄、製造において社会的な規制をクリアしている
その製品は顧客が要求するコストを満たしている

  • 顧客の要求コストを把握している
  • 他社との競争力がある
組織にとっての品質保証
顧客からのクレームが発生しない

  • 顧客からの要求品質に満たす製品の設計・開発
  • 設計を満たす製品の製造
  • 製造された製品の検証と妥当性確認
  • 製品のアフターサービス
顧客の要求するコストに対応する組織体系

  • 要求スペックを設計・開発できる組織能力
  • 効率的で生産工程能力の高い製造システム
  • 仕組を継続的改善できる組織力
  • 組織全体が効率良く、有効性の高い仕組の運営
ISO品質マネジメントシステムにおける品質保証の位置付け
ISO9000:2005における用語の定義

3.1.11 品質要求事項が満たされるという確信を与えることに焦点を合わせた品質マネジメントの一部
 参考文献 日本規格協会 JIS Q 9000:2005 品質マネジメントシステム-基本及び用語

ISO品質マネジメントシステムの体系
品質保証とはQMSの一部であり、品質を保証するとは妥当な仕組を効果的に運用していることを、証拠によって実証する活動であるといえる

Quality Manangement(品質マネジメント)

Quality Policy(品質方針:方針を達成するための活動)
Quality Planning(品質計画)
Quality Control(品質管理手法、狭義の品質管理)
Quality Assurance(品質保証)
Quality Improvement(品質改善)
Customer Satisfaction(顧客満足)
Effectiveness Improvement(有効性の改善)

参考文献 日本規格協会 ISO9001:2008 要求事項の解説

ISOマネジメントシステム認証機関

ISOを構築した組織を審査して認証する機関です 2009/02現在
認証されている組織は、自由に審査・認証機関を選ぶことが出来ます
(審査などに不満がある時は、認証機関の変更も可能で、特別な費用も発生しないはずです)

認定
番号
認証機関名(審査・認証会社) 認証組織数
QMS EMS
CM001 (財)日本規格協会審査登録事業部(JSA) 1601 1099
CM002 日本検査キューエイ(株)(JICQA) 2991 1671
CM003 日本化学キューエイ(株)(JCQA) 1269 749
CM004 (財)日本ガス機器検査協会QAセンター(JIA-QA Center) 1571 560
CM005 (財)日本海事協会(ClassNK) 335 96
CM006 日本海事検定キューエイ(株)(NKKKQA) 727 188
CM007 高圧ガス保安協会ISO審査センター(KHK-ISO Center) 1104 603
CM008 (財)日本科学技術連盟ISO審査登録センター(JUSE-ISO Center) 782 281
CM009 (財)日本品質保証機構マネジメントシステム部門(JQA) 9747 5036
CM010 (財)日本電子部品信頼性センターシステム認証部(RCJ) 70 50
CM011 社団法人 日本ボイラ協会品質システム審査センター(JBA QSC) 21 0
CM012 SGSジャパン(株)認証サービス事業部(SGS) 1370 674
CM013 (財)電気安全環境研究所ISO登録センター 品質認証部(JET-QM) 455 0
CM014 社団法人 日本能率協会審査登録センター(JMAQA) 1590 593
CM015 (財)建材試験センターISO審査本部(JTCCM-QSCA) 1193 373
CM016 ロイド レジスター クオリティ アシュアランス リミテッドLRQAセンター(LRQA) 2098 956
CM017 (財)日本エルピーガス機器検査協会ISO審査センター(LIA-AC) 150 46
CM018 (財)日本建築センターシステム審査部(BCJ-SAR) 507 0
CM019 デット ノルスケ ベリタス エーエスDNV インダストリージャパン(DNV) 757 228
CM020 (財)日本自動車研究所審査登録センター(JARI-RB) 150 616
CM021 (株)日本環境認証機構(JACO) 1403 2911
CM022 (財)三重県環境保全事業団国際規格審査登録センター(ISC) 206 250
CM023 (財)防衛調達基盤整備協会システム審査センター(BSK) 199 34
CM024 (株)マネジメントシステム評価センター(MSA) 2226 591
CM025 ペリー ジョンソン レジストラー インク(PJR) 2997 781
CM026 (財)日本燃焼機器検査協会
マネジメントシステム認証センター(JHIA-MS)
79 43
CM027 (財)ベターリビングシステム審査登録センター(BL-QE) 933 244
CM028 UL DQS Inc.Management Systems Solutions(UL DQS) 147 0
CM029 (財)発電設備技術検査協会認証センター(JAPEIC-MS&PCC) 158 12
CM030 (財)岐阜県公衆衛生検査センターISO審査認証部(GRCA) 43 93
CM031 (財)東海技術センターISO審査登録本部(TTC-ISO) 0 47
CM032 (財)日本建築総合試験所システム認証センター(GBRC-SCC) 114 0
CM033 (株)国際規格認証機構(OISC) 0 130
CM034 国際システム審査(株)(ISA) 277 61
CM035 エイエスアール(株)(ASR) 447 72
CM036 BSI マネジメントシステム ジャパン(株)(BSI-J) 1089 512
CM037 (株)トーマツ審査評価機構(TECO) 235 110
CM038 アイエムジェー審査登録センター(株)(IMJ) 86 10
CM040 (株)ジェイ-ヴァック(J-VAC) 459 196
CM042 ビューローベリタスジャパン(株)システム認証事業本部(BV サーティフィケーション) 621 125
CM043 (株)和歌山リサーチラボISO審査登録センター(WRL-ISO CENTER) 89 0
CM044 (株)ISO審査登録機構(RB-ISO) 116 0
CM045 (株)国際規格審査センター(ISM) 69 17
CM046 テュフ・ラインランド・ジャパン(株)マネジメントシステム認証部(TUV) 209 81
CM047 北日本認証サービス(株)(NJCS) 240 28
CM050 社団法人 日本農林規格協会ISO審査登録センター(JASCRC) 29 0
CM051 (財)全国危険物安全協会F&AISO審査登録センター(F&AISO) 16 0
CM052 (株)日本審査機構(JAO) 50 13
CM053 (財)電気安全環境研究所ISO登録センター 環境認証部(JET-EC) 0 438
CM054 AUDIX Registrars(株)(AUDIX) 53 49
CM055 (財)日本建築センターシステム審査部(BCJ-SAR) 0 115
CM056 (株)国際規格認証機構(OISC) 98 0
CM057 ムーディー・インターナショナル サーティフィケーション(株)(MIC) 0 4

※認証組織数についてはJABに認証組織から申請された数字です(正確ではありません)

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